犬や猫の飼い主さんだけでなく、うさぎの飼い主さんも、一度は「我が子と添い寝したい」と誰もが思うでしょう!実際、うさぎさんと添い寝はできるのでしょうか?
できたとしたら、飼い主さんとしては本当に幸せでしょうし、本来、被捕食動物であるうさぎさんが、
警戒心も見せず飼い主さんと添い寝してくれるなんて、ほぼ『奇跡』に近いかも知れません!
今回は、うさぎの添い寝についてお話しましょう。
うさぎの就寝時の状態
ペットショップなどで、仔うさぎたちが寝ている状況って見たことありますか?
勿論、一人でおまんじゅうのように丸くなって、ウツラウツラしている子もいますが、
結構、数羽で固まって「おまんじゅう詰め合わせセット」みたいな感じでお昼寝している子達もよく見かけます。
小さい生き物達は、自分たちがまだまだ弱くて、なにかに守られていないと危険だ、ということを本能で認識しているのでしょうか?
うさぎも意外と、数羽の子と一緒に固まってご飯を食べたり、毛づくろいし合ったり見ているだけでも、自然と頬が緩んできてしまう光景を目にします。
ただ、お家にお迎えして暫くして、成長してきたうさぎさんは、大概単頭飼いが多いため、なかなか複数羽で寝ている姿を直に目にすることはありません。
元々、非捕食動物であるうさぎ達は、長い時間寝ません。中には目を開けたまま、寝ている子もいます。(これ、うさぎの驚きの特徴なんです)
本来は、外敵から身を護るように薄暗がりで、穴の中を生活の場としていたうさぎさん達なので、「寝る」という一番無防備な状態はなるべく見せたくないはずです。
でも、お家で飼われていて「安全なんだ」と認識したうさぎさんなら、そして、飼い主さんとも絶大なる信頼関係を築けた子なら、
たとえ人間の私達でも「仲間」「友達」「同士(笑)」「家族」と認めてくれて、一緒に寝てくれる事もありえます。
うさぎと添い寝ができるようになるには?
どのペットにもその子独特の性格がありますが、うさぎは元々、とても臆病で警戒心が強く、パーソナルスペースを守りたがる性質があります。
ですから、先ずは自分のうさぎさんが、どんな性格が顕著なのか?ということを把握してから、チャレンジしてみましょう。
うさぎさんは薄明薄暮性という、言わば「昼日中は寝ている」タイプの生活習慣があります。
人間は、どうしても朝起きて、昼間に働き、夜に寝る、、という生活サイクルですから、本来はうさぎさんとは就寝時間が合いません。
ただ、彼らも人間達と一緒に暮らすうちに、ご飯の時間だったり、ケージ内をお掃除してもらったり、とこちら側の生活サイクルも認識してくれるので夜、
一緒に寝てくれる子もいます。でも、「お昼寝」という形で一緒に寝ることも可能ですよね。
うさぎの生活の本丸は「ケージ内」なのですが、もし【添い寝】を習慣づけたいと思うのなら、うさぎがケージの外で「部屋んぽ」するタイミングを利用しましょう。
一通り、運動や遊んだ後うさぎも疲れて、一休みするはずです。もし、それほど警戒心が強くないのであれば、先ずはうさぎさんをなでなでしてあげましょう。
大抵のうさぎさんは「なでなで」が大好き(なはず)ですので、気持ちよくなって目を細めて、うーっとりし始めます。
初めの頃は、一休みしてるうさぎさんに「なでなで」を繰り返してみましょう。
日を追うごとに、うさぎも「あ、ママ(orパパ)が気持ちいいことしてくれるんだ」と近づいても、怖がったり、必要以上の警戒心は抱かなくなると思います。
頃合いを見計らって、次はうさぎさんがまったりしている際に、一緒に横になってみましょう。始めは「あ!何でこんなに側で寝るんだよ?」と驚くかもしれません。
人間の側から離れてしまったら、無理に追いかけたりせず、また時間をおいて「なでなで」タイムからやり直してみましょう。
そのうち、うさぎがまったりしている横に、一緒になって寝転がっても「なぁ~んだ、一緒に寝たいだけか。。。」と納得してくれるはずです。
こうなったら【添い寝】の第一段階をクリアできたと考えてもよいでしょう。
そんなこんなを繰り返していると、ある時うさぎさんの方から、飼い主さんがTVを見てたり、パソコンを使っている時などに、近づいてきて、
真横で“コテっ”と「気分いいから、なでて~」の要求をしてきて、そのまま【添い寝】ポジションに移行、、ということも起きるかもしれません。
添い寝をするにあたっての注意点
うさぎが、私達に寄り添ってくれて、「人肌寂しいの?」と思うくらい、ぺたーっと添い寝ポジションに来てくれたら、飼い主として、こんなにうれしいことはありません。
しかし、添い寝をする際に気をつけなくてはならない点がいくつかあります。
コードやその他のものをかじったり、誤飲・誤食しないように気をつける
自分の子と数年暮らすと、その子が室内の配線を齧りたがる子か、そうでもない子か大体わかってきます。
しかし、添い寝をしていて飼い主さんが目を離したすきに、ケージ内にはない『別のもの』に興味を示してしまい、誤飲・誤食をする場合もあります。十分に気をつけてください。
うさぎを潰さないように、最大注意!
うさぎさんの骨って、かなり脆弱なつくりなのは知っていますよね?
その子の体重に対して、骨密度は7~8%だそうで(因みに猫は13%、人間は18%)数値からしても、うさぎの骨はとても軽く折れやすい性質です。
もし、添い寝をしてて飼い主さんがうっかりうさぎさんに体重をかけてしまったら、大惨事です!
骨折によって下半身不随になるうさぎさんは結構いるそうで、殆どは、高い所から着地を誤っての骨折が原因ではありますが、
中には飼い主さんと一緒に過ごしていて、、、というパターンもあるそうですので、十分注意しましょう!
お布団やクッションのようなフワフワな場所は「うれ(嬉)しょん」するかも・・・
うさぎ達は、自分たちの身体のようにフワフワした場所に「安心感」を持ってしまうと、その上でおしっこをしてしまう子が多いです。
お布団の上だけでなく、お腹や膝の上で「なでなで」されてて、気持ち良過ぎてお粗相する子を、私は何羽も見ています!
もしかしたら、お布団上を「自分の(新たな)テリトリー開発」のためおしっこでマーキングする子もいるかもしれません。
その事を踏まえた上で、【添い寝場所】も考えておくべきでしょう。
添い寝の経験談
歴代のうちの子は、大体の子が甘えん坊で【添い寝】は意外と簡単に成功(笑)しました。
寝室を開放してあげると、一緒についてきてベッドの上にピョンッと乗っかってきて一番の甘えっ子は、枕元まできて「なでて」からの、「添い寝」タイムが始まりました。
気になる「うれしょん」なんですが・・・する子としない子がいます。それから、よくお預かりしたうさぎの女の子は(うちの子でもないのに)、
添い寝もできましたし、恒例の気持ちよくなって「うれしょん」はお決まり行動でした(泣)
そんな目にあったとしても、うさぎさん達との【添い寝】は、何物にも換えがたい、至福の時間です!
信頼関係が出来たら添い寝のチャンス
うさぎと添い寝することが、できるかできないか?と聞かれたら、「必ずできます!」とは断言できません。
でも、臆病で警戒心の強い子でも、飼い主さんと一緒に過ごすうちに信頼関係が築いていければ、夢ではありません。
24時間・365日、愛情を注いであげれば、皆さんのお家にやってきたうさぎさんとも、厚い信頼関係が結ばれていくことでしょう。
そして、うさぎさんが「甘えん坊」モードになった時、それが【添い寝】チャンスの到来なのは、間違いありません。