ペットと暮らすと、前足の肉球をプニプニする楽しみってありますよね?
うさぎさんって前足の裏ってどうなっているか、ご存知ですか?実は、ウサギさんには肉球がありません。
うさぎの脚は全体を毛に被われて、指先には爪が生えてます。
この爪で脚を支えて、地面を蹴りつけることで、素早く動くことができるようです。
結構なGがかかる割には、うさぎの爪は脆く、折れやすいです。
ですから、ちょっとした事でうさぎの爪のトラブルって起きやすいんです。
今回は、うさぎの爪のトラブル、【折れてしまった】【剥離した】【出血している】等の状況になった場合、どうすればいいのか?
また、日頃どのように予防できるのか?という内容を、ご説明をしましょう。
うさぎの爪は伸びるのが早い
本来、うさぎは草原を駆け回り、巣穴を掘るなどする中で自然に爪が削れて、ネコ科の生き物のように爪を研いだりする必要はなかったようです。
ところが、私たちと一緒に暮らす【家うさぎ】はお部屋の中だけ(時々はお外でうさんぽする子もいますが)なので、爪が摩滅する事が殆どありません。
しかし、うさぎの爪は大体1ヶ月に2~3mm伸びるので、伸ばしっぱなしは怪我の元にもなるので、おすすめできません。
できれは1ヶ月に1、2回はうさぎのお爪を、飼い主さんが切ってあげることが理想的です。
うさぎの爪が折れた場合
うさぎが生活する場所には、爪がひっかかるようなカーペットや、できれば畳のお部屋に長時間遊ばせるのも避けたほうがいいと思います。
うさぎの爪は細くて、先が尖っているので、ひっかかりやすいからです。
どんなに注意していても、動作が早く結構力強い動きをするので、何らかのはずみで爪が折れたり、剥離したりすることがあります。
ほかにも、ケージの中で(何らかのことにびっくりして)パニックに陥り、ケージの柵などに爪が挟まって、折れてしまったり、曲がってしまったりすることがあります。
(逆に爪が挟まって、パニックになることも!床材を考慮しましょう)
そんな時はどうしたらいいのでしょう?
爪が折れて出血してしまった時は、まずは慌てず、すぐに止血を試みましょう。
できれば二人がかりで、一人がうさぎさんを優しく抱っこし(保定する)、出血した部分を1分程度押さえます。
爪が完全に剥離していたら、そのままティッシュやガーゼ等で押さえて圧迫止血をします。
爪がプラプラしてしまっていて、途中で折れているようならば、ある程度止血した後、爪切りで切って処置しましょう。
ただし、折れている度合にもよりますし、一人で止血が難しい場合はできればウサギ専門獣医師に連れて行き、適切に処置してもらいましょう。
自宅で止血が完了して、血が出ていないことを確認したら、獣医師に確認のため診てもらいましょう。
クリニックでは消毒するなど、適切な処置がしてもらえるでしょう。状態次第では抗生剤を処方されるかもしれません。
また、うさぎの骨はとても弱いので、爪を折った勢いで、骨折の有無も診断してもらえます。
飼い主の方が「血も止まったし、大丈夫」と思い込み、1週間経ったら化膿して腐り始めていたという症例も多々あるので、
念には念を入れ専門獣医師に診察・処置してもらうことが、大切です。
うさぎの爪切りについて
ウサギさんの爪は、私たちと違い厚み・丸みがあって、根元に近い辺りには血管も通っています。
あまり爪が伸びると、中の血管も伸びてきてしまって、切ろうにも切れなくなっていくそうです。
そうなる前に、定期的な爪のケアが必要です。 切る位置は、血管の先端から2~3mmの辺りです。
先端の白い部分は切って大丈夫ですが、根元のピンクの部分は血管が通っています。
ウサギさんの前足・後ろ足は毛で被われてますので、爪自体を表面に出すのもかなり大変です。
我が家では必ず二人がかりで、お爪切りをします。一人が膝の上でウサギさんをできれば仰向けで抱えて、もうひとりが専用の爪切りで優しく爪をカットしていきます。
もし、仰向け抱っこが苦手な場合、大きなタオルでウサギさんごとくるんで前足だけ、もしくは後ろ足だけ出すやり方をおすすめします。
もし、お一人でウサギさんの親をやっていらっしゃるのなら、無理せず獣医師さんに切ってもらいましょう。
うさぎの爪切りの方法についてはこちらで詳しく説明しております。
経験談
うちの子は、歴代やんちゃ揃いだったので、結構爪が欠けたり、剥離したりしてました。ただ、毎回出血は殆どありませんでした。
我が家では1ヶ月に1回は定期的にお爪のケアをしています。カットだけでなく、金属製の爪みがきでカットした後も爪の先がスルスルになるようにバッフィングします。
長男~三男(一代目~三代目)までは、そんなに抱っこが苦手ではなかったので、爪切りはそんなに苦労しませんでした。
長男は5歳過ぎた頃から、自分で爪をカジカジして、自分で調整してました。毎月チェックするのですが、全然伸びてなかったのです!
ところが、今いる四男坊は物凄く神経質で、抱っこが大嫌いな子なので、抱っこするまでが大変です。
ところが、彼なりに知恵があるようで、一回抱っこしてなでながら「お爪切らしてね。痛くないからね」
と諭しながら、そーーっとカットしていくと、不思議とその間はおとなしくしているのです。
仰向けは全然できないので、私が抱っこして肩口から前足を出して保定し、夫がカット役です。
彼らなりにわかるんでしょうね。説明文にもあった通り、ウサギの爪は小さくて細くて、血管を傷つけないよう注意深くカットするので時間もかかります。
途中で、どうしても嫌がる場合は一回休憩して、その後残りをする、、という工夫もしながら、毎月頑張ってます!(うちの子が・・・)
月1、2回のケアをしよう
野原を駆け巡っていたご先祖さま達と違い、お家で暮らすウサギさん達は色々なケアや注意が必要です。
爪切りもそのひとつです。人間にとってはすごく普通の事でも、彼らにとっては捕まえられて、しばらくの間人間の腕のなかでじっとさせられて、多分、我慢の極みだと思います。
それでも、獣医さんにお願いするよりはいつも一緒にいてくれる、自分の【親】の方がストレスはたまらないかもしれませんね。
(ただし、お一人の飼い主さんは無理せず、慣れている獣医師さんにおまかせしましょう!)
これも、ウサギさんとの信頼関係を深める一つの【行程】として、月1、2回のお爪ケアを習慣化しましょう。
きっと、そのうちウサギさんも「毎月のアレかぁ~」と付き合って(諦めて)くれることでしょう。
そして、何よりもウサギさん達の、“ケガ予防に必要なお手入れ”として、やり方をマスターして、少しでもウサギさんにストレスを与えないよう、工夫してあげて下さいね!