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うさぎが毛をむしる、抜く原因は?原因別の対処法について紹介します

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どのペットも、大体フワフワの毛におおわれてて、撫でたり、抱っこする時に手触りだけでも、心が癒やされますよね~。

特にうさぎは全身、モコモコの柔らかい毛に包まれていて、触れている私たちがそのさわり心地でウットリした気分になります!

そんなうさぎが、時々自分の毛をむしったり、食いちぎるような行動を起こします。

特に胸の周りの毛をむしることが多いと思います。しかも、意外と大量にむしるので、ケージなどに抜けた毛が貯まって、飼い主としてはちょっと驚いてしまいます。

何故、うさぎさんは毛をむしってしまうのでしょうか?毛をむしる行為が続く時、飼い主としてはどのように対処すればいいのでしょうか?

今回はうさぎが毛をむしる原因や対処法についてご説明しましょう。

うさぎが毛をむしる原因

うさぎが毛をむしる原因を知って、適切な対処をしましょう。最初に考えられる原因を紹介します。

ストレスに弱いことが原因

うさぎは、見かけの可愛さとは違って、かなりデリケートでストレスを感じやすい生き物です。

また、猫のように自分でグルーミングをするので、その際に伸びすぎた毛は自分の歯で噛み切る習性もあります。

ところが、うさぎが何らかの理由でストレスがたまると、一種の自傷行為のように自分の毛を、必要以上にむしってしまう場合があります。

例えば、脚や腕に何らかのケガなどして、治療後に傷の部分を舐めないようにエリザベスカラーをした子が、

それをストレスと感じ、胸部分の毛を必要以上にむしってしまい、エリザベスカラーが取れたら、毛をむしるのが止まった、、という例もあるそうです。

目に余る量の毛がむしられ、固まっているのを見つけたら、うさぎが何をストレスと感じているのか、原因を追求し少しでも緩和してあげるよう気をつけましょう。

季節の変わり目の気温の変化

春と秋は、うさぎ達の換毛期なので、通常以上にグルーミングをします。さらに、うさぎは季節の変わり目の気温の変化に、敏感な生き物です。

気温が下がると寒さから身を守るために巣を作ろうとして、自分で毛をむしって対処しようとする傾向があります。

うさぎの毛は柔らかいので巣材としては適していますが、抜き続けるとハゲてしまい、皮ふが露出してしまいます。

そこから雑菌が感染するリスクもあるので、寒がっているようなら、ヒーターなどでうさぎの周囲の温度を暖めてあげましょう。

また、抜いた毛を飲み込んで、消化管うっ滞(毛球症)を引き起こすことがあります。うさぎは食べた毛を吐き出すことが出来ません。

蓄積された毛を分解する酵素を含んだ、乾燥パパイアやパインなどをおやつに与えるのは予防法として効果があります。

※その他として考えられるのは、繊維質が不足した食事が習慣化されたことが原因で自分の毛を食べて、不足した繊維質を補おうとしていることも考えられます。

ペレットの繊維量は適切かどうか、日頃からよく糞の状態などを観察しておきましょう。

偽妊娠

女の子のうさぎさんは成熟期を迎えると、子育ての準備をする本能が芽生え、妊娠をした気になって、自分の毛をむしって巣材とし、

“出産して子供を育てるため”の【巣作り】をする傾向が多いです。

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↑こんな感じで、いつも自分がくつろぐ

チモシートンネルの中に、むしった毛を敷き詰めたりする子もいます。特にお腹の部分、または顎の下あたりの毛を抜くパターンが多いです。

その日のうちか、数日したらやめるので様子をみましょう。原因は、ホルモンバランスの乱れや発情中に、飼い主さんが何気なくお尻を触ったりするとなるようです。

偽妊娠の兆候がある場合、神経質になっているので、あまり刺激しないで、そっとしておくことがポイントです。

また、偽妊娠の際“人間に対してのマウンティング行為”をさせないことにも気をつけましょう。

※ただし、本当に妊娠している場合も考えられます。思い当たる事があるのなら、必ずうさぎ専門獣医師に相談してください。

皮ふのトラブル

うさぎが皮膚炎などにかかってしまうと、かゆみや痛みを解消するため、毛を抜くこともあります。

皮ふが濡れたり、汚れたりする状態が続く、ケガなどで傷があると、その部位にカビや細菌などが感染し、皮膚炎になります。

不自然な毛量の毛玉を見つけたら、まずはうさぎの身体をチェックしてみて毛の下の皮ふの部分に異常がないか、確認しましょう。

もし、赤くなっていたりカサブタのようなものを見つけたら、すぐにウサギ専門獣医師に相談して、即刻治療しましょう!

皮膚炎を治すためには、発症した部位の毛を刈り取り、抗真菌剤などの塗り薬を塗布する治療が基本となります。

毛をむしる行為の対策

毛をむしる原因についてお話させて頂きましたが、先ほど挙げた原因について、原因別の対処法を紹介します。

ストレス・季節の変わり目の気温の変化の場合

先程も説明しましたが、もし気温の変化によるストレスだったら、うさぎが過ごしやすいような生活環境の管理に注意しましょう。

特に、季節の変わり目に急激な寒暖差がある場合は、要注意の時期です。

また、他の理由でストレスを感じている場合、例えばお部屋が変わった、引っ越しをした、などの場合は、なるべくうさぎさんが安心するように飼い主さん側で工夫しましょう。

うさぎが落ち着くまで、ケージに布をかけて暗くして、静かに穏やかに過ごせるような状態にしてそっとしておきましょう。

そして、外部からの来客にはうさぎの接し方に慣れていない人が大半なので、うさぎが負担と感じるような事はしないように、事前に告知・説明しておきましょう。

偽妊娠の場合

女の子のうさぎは、偽妊娠は殆ど“本能”に司られた行為なので、対処が難しいのですが、偽妊娠をなるべく発症させないコツとして、

【穴掘り】や【カジカジさせる】などのうさぎが好む行動で、欲求を満たせてあげる飼育環境を用意するのも効果があります。

藁座布団や、うさぎがすっぽりおさまる箱やトンネルを用意して、思う存分【ホリホリ・カジカジ】遊びをさせてあげましょう。

皮膚のトラブル、皮膚炎の場合

うさぎが常に清潔で、衛生的な環境で生活できるように、日常のお掃除や食餌の管理に注意しましょう。

大体のウサギさんは“なでられる”のが好きな子が多いので、うさぎがリラックスしている時に、そっとなでながら、常にうさぎの身体のチェックを心がけましょう。

万が一、触れた時に違和感を感じたら、よく観察してすぐにうさぎ専門獣医師に相談しましょう。

うさぎさんが毛をむしっていた経験談

うちの歴代のうさぎは、目立って“毛をむしる”子はいませんでした。

勿論、季節の変わり目の【換毛期】には、グルーミングを熱心にしてて、かなりの抜け毛があります。

しかし毛の塊みたいな感じではなく、どちらかというと、掃除機をかけた後に、

ヘッドの部分に柔らかくて細かい毛がワサーっと付着しているという感じで、これはどのうさぎも同様だと思います。

ただ、女の子のうさぎさん(4才)をお預かりした時、やはり【偽妊娠】症状が出て、1回だけ自分の胸の毛をむしっていたのを見たことがあります。

その子は、気に入った場所(部屋の隅の暗がり)に牧草をせっせと運び、その中に自分の毛を混ぜ込んで【育児ルーム(笑)】を作ってました。

私は女の子のうさぎさんの親になったことがないので、初めてのこともあり、「こんな小さな女の子なのに、ちゃんとお母さんしようとするんだ!」とちょっと感動しちゃいました。

でも、続くようだったら心配なので、獣医師に連れていこうと思いましたが、2日くらいで毛をむしるのをやめてくれたので、ホッと安心しました。

ストレスか、病気の疑いもあり!

うさぎが自分で毛をむしってしまうことは、通常の行為ではありません。

妊娠中ならば毛をむしって、自然な行動であるという場合は問題ないですが、ストレスの可能性か、病気の疑いもあります。

うさぎ達は自分の気持ちや、不快感を伝えることが出来ません。

ストレスや体調不良、病気を抱えていても、わかりやすくその事を私たちに表示してはくれません。

彼らの出すサインに【親】である飼い主が気付き、適切な判断や対処をしてあげることが、大切な家族であるウサギさんの健康を保つ秘訣だと思います。