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うさぎ、スナッフルの症状や治療法、費用は?治らない時のケア方法

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人間は寒い季節や、花粉症の時期、くしゃみや鼻水に悩まされます。みなさんの家族の一員でもある、ペットたちもくしゃみをすることがあるでしょう。

うさぎさんたちは?くしゃみってするの?うさぎと暮らした経験がない方は、そう疑問に思うかもしれません。

実は、うさぎもくしゃみって意外とするんです。ただ、人間のくしゃみと違って、うさぎたちのくしゃみは少し慎重に対処しなくてはいけない事が多いのです。

継続するうさぎのくしゃみは、獣医さんに連れて行くと、大体「スナッフル症ですね」と診断されると思います。

【スナッフル】とは何なのでしょうか?原因や対処法は?今回は、ウサギさんの【スナッフル】に関してご説明しましょう。

うさぎのくしゃみ

うさぎの主食であり、大好物は“牧草”です。この牧草を食べている時、たまたま牧草の先っぽが、お鼻の周りをくすぐってくしゃみをする場合があります。

この場合は、1、2回でくしゃみはおさまります。また、私のうさぎはお水を飲んだ時(うちの子は給水ボトルが苦手なので、容器から飲みます)、

間違ってお鼻に水が入ってしまい、連続くしゃみをする事もあります。

ところが、もし原因不明で、立て続けにくしゃみをするようでしたら、注意が必要です。

今回のテーマでもある【スナッフル症】の可能性があります。【スナッフル症】の主な症状は、次のとおりです。

・くしゃみが連続する

・鼻水が出て、鼻の周りがぬれていることが続く

・涙目になっており、目やにが目立つ

もし、このような症状があるようでしたら、すぐにうさぎ専門獣医師に診てもらいましょう!

スナッフルとは?

スナッフル症は、“細菌感染症”の病状です。

原因となる細菌は、【パスツレラ菌】【気管支敗血症菌】【黄色ブドウ球菌】等様々な種類があり、更にストレスが加わることで発症してしまいます。

その中でも【パスツレラ菌】に感染すると、うさぎはすぐに【スナッフル症】の病状が出てきます。 

【パスツレラ感染症】は人獣共通感染症であり、人間から動物に感染するパターンは少ないですが、動物から人への感染も多少起こります。

ただ、うさぎから人間へ、、はあまり考えられません。

【パスツレラ菌】自体、殆どの哺乳類がキャリアですので、根治することは不可能です。しかし、細菌としては強いものではないので、日頃の環境管理によって予防できます。

スナッフルの治療法や費用

うさぎのくしゃみ症状が続き、獣医師に連れて行くと、診察は大抵、【血液生化学検査(採血)】→【原因特定】→【治療方針・診断】という流れになります。

先程ご説明したような、【細菌感染症】(パスツレラ菌や黄色ブドウ球菌など)が原因と特定された場合、獣医師は【抗生物質】のお薬を処方してくれます。ちなみに費用ですが、私のかかりつけクリニックでは

診察代→2100円(初診料込み)

血液生化学検査→3000円

スナッフルの薬→2100円(7日分) 計 7200円(税込み)

でした。

※獣医師・クリニックによって初診料、再診料、検査費用、薬代は異なります。必ず、飼い主さんご自身で確認してください。

スナッフル症が進行しすぎて、緊急の場合【点滴】治療も必要となります。その際は、その分の治療代もかかります。

処方されたお薬は、うちの子の場合はシロップだったので、シリンジに指示通りの分量を注入して投薬しました。

投薬は二人がかりでするほうが、効率的ですし、うさぎへのストレスも軽減されます。ご家族に協力してもらいましょう。

もし、お一人だった場合、獣医師に「上手な投薬のやり方」をアドバイスしてもらって行いましょう。

自宅での療養・予防法

うさぎの【スナッフル症】疑いが感じられたら、獣医師への予約は勿論、うさぎの生活環境を、もう一度確認・整備しましょう!

まず、室内の温度・湿度の調整です。室温は23~25℃くらい、湿度は40~50%です。うさぎのケージ内も、このような条件がキープできている確認しましょう。

細菌感染症なので、ケージ内を清潔に保ちましょう。必ず、ケージ内のお掃除、特にトイレ容器はこまめに洗いましょう。

【スナッフル症】がある時期は、汚れたらすぐきれいにする位の覚悟でケアしましょう。当然ながら、食餌は毎日交換します。

食べ残しはすべて廃棄しましょう。また、お水も1日2回交換しましょう。それから、うさぎのストレスがなくなるように、飼い主さんは配慮しましょう。

なでられて気持ち良くなる子だったら、できるだけ優しくなでてあげて、少しでも抵抗力がつくように、看護してあげましょう。

うさぎを多頭飼育されている場合

【スナッフル症】は感染力のある病気です。複数のうさぎさんと暮らしている方は、うさぎ同士が接触しないよう、ケージを離してあげてください。

それから、【パスツレラ菌】は、免疫力の弱い小さなお子さんやご年配のご家族にも感染のリスクがあります。

飼い主さんご家族全員の健康のためにも、手洗いや消毒に通常以上の気配りが必要です。

スナッフル症がなかなか治らない場合

本来は、抗生物質投薬で原因となる【細菌類】を軽減させますが、抗生物質は長くても3週間~1ヶ月の対処しかできません。

腸内の良い菌(ビフィズス菌など)も、減らしてしまうため、うさぎにとっては続けることはデメリットにもなってしまいます。

もし、投薬後でもスナッフル症が続く場合は、点鼻薬・点眼薬・鼻涙管洗浄などの治療で対処します。

その後、様子を見て再度血液生化学検査で、パスツレラ菌などの状況を把握して獣医師の指導に従います。

ご自宅でも鼻涙管のマッサージはできます。写真のように、目頭とお鼻の中間地点(ここが鼻涙管)を、

お湯に浸して固く絞ったコットンや温かい指ではさみ、グルグル回す感じで、優しくマッサージします。

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うさぎが気持ち良さそうなら大丈夫!でも、もし嫌がるようならやめましょう。

経験談

私の歴代うさぎ君たちは、くしゃみに悩まされた経験はあまりありませんでした。ただ、友人のうさぎで、くしゃみばかりする子がいました。

その子は自分のグルーミングが終わったら、必ずくしゃみしてました。

私も友人も、まだその頃はうさぎのくしゃみの深刻さがわからず、その子も食欲はあったし、過長歯の症状もなかったので、

「(人間のように)動物アレルギーの子なんだね(謎)」と思ってました。幸いなことに、その子はくしゃみによる二次的な障害はあまり起こりませんでした。

しかし、もし今うちの子が、くしゃみが続いて、涙目や鼻水も出るようだったら、私はすぐにでも獣医師に相談に行きます。

うさぎは、やんちゃで気の強い見かけに比べて、身体はかなりデリケートで病気に弱い生き物だからです。

なるべく早めに対処しましょう

うさぎ達のくしゃみが続く場合は、飼い主としては慎重に対処しなければなりません。細菌感染症は時間が経てば経つほど、症状が悪化します。

また、病原体によって免疫力も弱くなってきます。免疫力が低下していると、いくら投薬治療を行っても、回復するのが困難になる可能性もあります。

生き物が暮らす以上、生活の場では細菌はどこにでも存在しますし、人間でも毎日細菌やウィルスに抗いながら、生きています。

ましてや、人間よりデリケートで神経質なうさぎ達なら、なおさら日頃の生活環境の管理に、配慮しなければなりません。

ケージ内を常に清潔に保つ、食餌管理、毎日の健康状態チェックなど、日常のちょっとした気遣いが、うさぎの健康を守る秘訣だと思います。