ペットを飼ってみると、可愛い動物とのコミュニケーションに夢が膨らみますよね。
そして誰もが憧れてしまうのが「一緒に寝る、添い寝」だと思います。ペットと信頼関係を築いて、一緒に添い寝なんてできたら幸せですよね。
最近、一人暮らしやマンション暮らし、日中働いていても飼いやすい動物として、フェレットの人気が出てきています。
でも、フェレットの生態についてはまだあまり知られていません。フェレットは、犬や猫と比べると体は小さく、細長い体が特徴の「イタチ」の一種です。
「イタチ」と一緒に暮らして、一緒に寝る、添い寝をするなんて実際のところはどうなのでしょうか。
もうすぐ5歳のフェレットと暮らしている私が、その方法や注意点について、経験談も含めてお話したいと思います。
フェレットは一緒に寝ることは出来る?添い寝が好き?
フェレットはネコ目イタチ科に属していて、一緒に暮らしていると「猫っぽいな」と思う事がよくあります。基本的には自分のペースで行動し、
一人遊びが大好きで、邪魔をされることが嫌いです。
一緒に寝る、添い寝に関しても、自分から好んでベッドに潜り込んでくることもあれば、嫌な時は猛ダッシュで逃げてしまうこともあります。
フェレットの性格にもよりますが、いつもウェルカムなワンちゃんタイプではなく、
「寒いから人肌で温まろう」とか「ふかふかのお布団で眠りたい気分」といった「その時々の気まぐれ」で寄り添ってくるのがフェレットの特徴です。
そのため、人間の気持ちに合わせるのではなく、フェレットの意思で寄り添ってくれる時を気長に待てば、良い関係を築いて一緒に寝る、添い寝ができること間違いなしです。
フェレットも様々な性格の子がいます。添い寝が大好きな子もいれば、独りで眠りたい子もいます。
フェレットの性格と行動をよく観察して、あまり一緒に寝る事が好きではない様子でしたら無理強いはしないでください。
フェレットとの添い寝ってどんな感じ?
フェレットとの添い寝はネコと似ていて、足元か、わきの下あたりに落ち着いて眠ることが多いです。
足元が圧倒的に多いのですが、フェレット自身も人間という巨体の横で眠るにあたって、自身で危機管理能力を働かせているようです。
フェレットと一緒に寝る、添い寝をする時は、人間は眠ってはいけません。一緒に横になっていても、眠るフェレットを「愛でる」くらいにしておきましょう。
フェレットが寝付く瞬間は、呼吸が変わるのですぐに分かります。数秒で寝付いて、とても可愛いものです。
フェレットと一緒に寝る、添い寝は、あくまでも『大きな人間と小さなフェレットとの「奇跡」』だということを忘れずにいましょう。
すぐに添い寝はできるもの?
答えは「いいえ」です。すぐに添い寝はできません。フェレットとの信頼関係を築くには、半年はかかると言われています。
フェレットのほうから自然に寄ってきて添い寝の形ができるのは、早くても1年目過ぎくらいからだと思います。
フェレットは一緒にいる時間が長くなればなる程、どんどん人間に懐きます。
一緒に寝る、添い寝の形も、初めは数分でもだんだん数時間単位でリラックスしてくれるようになります。
次第に心を許してくれる経過は、家族として愛おしさも増す一方です。
どうやって慣らしていく?方法は?
初めからフェレットの意思で添い寝をするのは難しいため、まずは「ベッドに入っても良い」ということを教えてあげましょう。
寒い時に一緒に暖かい布団に入れば、フェレットも嫌な気持ちにはなりません。「ここは気持ちが良い場所だ」という事を、徐々に認識させてあげましょう。
また、普段の遊びからベッドを使うと、フェレットも抵抗なくすんなり入ってきてくれます。
どうやったら一緒に寝る、添い寝に来てくれるの?方法は?
ベッドの中は気持ちが良いと教えてあげたら、ベッドまでの高さを乗り越えるための足場が必要です。
我が家は、ベッドサイドにクッションを重ねておいて、「クッション→サイドテーブル→ベッド」という順番フェレットが登ってきます。
登る時はもちろん、フェレットが出たくなったら自由に降りられるように足場は必ず必要です。敷布団であれば、この必要はないですね。
トコトコトコ…と可愛い足音が近づいてきて、トントンと足場を上がり、スピスピと顔を近づけて呼吸してくる様子は、とても可愛くて思わずにやけてしまう事間違いなしです。
注意点してほしいこと
フェレットと幸せな添い寝をしたければ、人間が眠ってしまうことは禁物です。
万一深く眠ってしまったら、人間がフェレットを圧迫して、一瞬でフェレットの命を落とす大事故につながる可能性があります。
とても幸せなひとときですが、小さな命が隣にいることに責任を感じて、緊張感を持つことを決して忘れないでください。
また、動物との添い寝は衛生面でも問題があります。フェレットはどんなに眠くても、必ずトイレに行って用を足してきてくれますが、
トイレの直後は汚物が付着した状態でベッドに戻ってくることも考えられます。
そのため、フェレットがトイレで用を足したあとは、自分でおしりをタオル等にこすりつけて拭きますので、
トイレの近くにバスマットのようなタオルを常備しておき、トイレ後にフェレット自身で衛生を保てる場所を作っておきましょう。
また、フェレットと一緒にベッドに入る環境であれば、シーツ等を衛生的に保てるように頻繁に洗濯をしましょう。
フェレットに限らず、動物は「ノミ・ダニ」などを持ち込んでくる可能性もあります。アレルギーに反応する可能性もあります。
日頃からフェレットが清潔に暮らせるようにケージやトイレをきれいに掃除し、フェレットが「かゆがったり」していないかヘルスチェックを行いましょう。
また、人間側もフェレットと触れ合う中で少しでも違和感を覚えたら、病院にかかるようにしてください。
フェレットと一緒に寝ることが出来た経験談
私は、フェレットと一緒に添い寝ができるまでは、気長にフェレットが心を許してくれるのを待ちました。
毎日ごはんをあげて、掃除をして、遊んで…と繰り返していくと、フェレットも次第に心を許してくれて、一緒に過ごす時間を楽しみにしてくれます。
また、フェレットは「遊ぶこと」がとても大事です。フェレットとコミュニケーション不足だと感じても、本気で遊べばたちまち距離が縮まります。
フェレットは、嬉しい時や興奮する時に「クククッ」という声を出します。
この「クククッ」を毎日聞けるくらいに遊んであげると、フェレットも目がキラキラと輝いて仲間意識を持ってくれるようになってきます。
オススメの遊び方は、紐の付いたおもちゃや、ねこじゃらし等で遊ぶ方法です。
フェレットは、おもちゃの紐が切れるくらいに引っ張ったり、捕獲したねずみのぬいぐるみを「基地」に運んだりして遊びます。
もともと肉食の捕食動物なので、本能が働くのかもしれません。
追いかけっこ・かくれんぼも大好きです。私が逃げて隠れると、フェレットが探しに来てくれます。
見つかったら走って逃げると、追いかけてくる…という遊びを毎日のようにすると、たちまち仲良くなれました。
そのうちに、「遊ぼう」という雰囲気も分かってきます。
フェレットという未知の小動物と、一体どのように一緒に生活をすれば良いのか、コミュニケーションは上手く取れるのだろうか、
そもそもどのような生態なのかも分からなかったのですが、今ではすっかり「通じ合っている」と至極の喜びを感じます。
動物は総じて、言葉ではなく空気や行動で通じ合っていきますので、五感が研ぎ澄まされる感覚も身につきます。
フェレットは陽気で遊びが大好き。この特性を十分に発揮させてあげて、まずはしっかり「安全で安心な、楽しい仲間」だということを認識させてあげることが大切です。
私の経験では、「一緒に寝る、添い寝する」ためには、「方法」も大切ですが「信頼関係」を築くことが、とても大切だと思っています。
安全の確保は徹底して
フェレットとの添い寝は可能ですが、人間は眠ってしまわないように十分な注意が必要です。
一瞬でもフェレットに体重をかけてしまえば、小さな命を落とすことになります。
飼い主には「ペットを守る義務」があります。愛するフェレットと添い寝をする時には、フェレットが安心して眠れるように安全を確保するようにしてください。
また、衛生面においても、フェレットの衛生・健康管理をおこない、人間側についても「ノミ・ダニ」「アレルギー」などの問題が起こらないように十分に衛生管理をしましょう。
しっかりと安全管理を行えば、可愛いフェレットとの距離感がどんどん縮んで、家族としての愛おしさが倍増します。
フェレットに癒される瞬間は、何物にも代えがたい大切な時間です。注意点を必ず守って、事故のないように過ごしてくださいね。