フェレット

フェレットとオコジョの違い~生息、見た目、毛の色、性格を徹底解説~

chigai

ペットショップなどで目にする機会があるフェレット。愛嬌のある可愛らしい顔と、陽気で遊び好きな性格、そして胴長短足の独特なスタイルで人気があります。

フェレットは「胴長短足」のイタチ科に属していますが、フェレットにそっくりで同じくイタチ科の「オコジョ」も大変可愛らしく、

ポストカードやゆるキャラのモデルになったりと人気があります。

顔も体格もそっくりな「フェレット」と「オコジョ」、一体何が違うのでしょうか。フェレットを暮らして5年になる、イタチ科大好きな私がご紹介します。

フェレットとオコジョの違いについて(生息環境)

フェレットとオコジョの決定的な違いは、フェレットが家畜化された「ペット」であるのに対して、オコジョは「野生動物」である事です。

フェレットとは「ヨーロッパケナガイタチ」を家畜化した動物で、人間によく懐きます。家の中で放し飼いをして、人間と一緒に生活することができます。

また、一般的にペットショップで販売しているフェレットは「臭腺」という強い臭いを発生させる器官を除去していて、避妊手術も済ませています。

一方、オコジョは野生動物です。また国際自然保護連合が「準絶滅危惧種(近危急種)」に定めており、希少な動物です。

なぜ「準絶滅危惧種(近危急種)」になってしまったかというと、過去に毛皮の捕獲のためミンクを大量に輸入し、

そのミンクが野生化したものが森林のバランスを崩していったことが原因になっているようです。

野生化した大量のミンクが森林のバランスを崩したため、オコジョが十分に餌を捕獲したり、安心して暮らせる森林環境ではなくなっていってしまったのです。

フェレットとの比較に戻りますが、フェレットは家畜化されて人間が計画的に繁殖させているのに対し、オコジョは野生動物であり、

生息数が減っているために保全が必要な種であるという事が大きな違いとなりますね。

生息地は?

フェレットの生息地ですが、フェレットは「ペット」として世界中の家庭で人間と一緒に暮らしています。家畜化された動物のため、自然界には存在しません。

一方、オコジョは野生動物です。日本に生息しているオコジョは、「ホンドオコジョ」という東北や中部地方の山岳地帯に生息している種と、

「エゾオコジョ」という北海道に生息するオコジョの2種類がいます。「エゾオコジョ」は通称「エゾイタチ」とも呼ばれていて、

ホンドオコジョと比べると体が大きいのが特徴です。

ゆるキャラでおなじみの「おこみん」は、ホンドオコジョのようです。志賀高原のゆるキャラです。

体格などの見た目の違い

フェレットもオコジョも胴長短足で、見た目はよく似ていますが、大きさの違いがあります。

フェレット

フェレットの体長はオスで体長35~50センチ、メスで体長30~35センチくらいと言われています。

メスのほうがやや小さい傾向にあります。ただ、フェレットを繁殖させているファームの特徴や、生育環境等によって体長は異なりますので、メスよりもオスが小さいこともあります。

我が家のフェレットはオスですが、体長は小さいほうです。以前、違う種のメスフェレットちゃんにお会いした時は、

お相手のメスフェレットちゃんの方が体長が大きく、顔を合わせた時に我が家のオスフェレットは大変ビビッておりました。動物は体の大きさが大事なんですね。

体重については、800g~1,500gが一般的なようです。

さて、次はオコジョについてです。オコジョは日本に生息するもので「ホンドオコジョ」と「エゾオコジョ」の2種類がいますので、それぞれの特徴を見ていきましょう。

ホンドオコジョ

「ホンドオコジョ」ですが、オスの体長が約18~20センチ、メスが約14~17センチ。

フェレットと比べるとかなり小柄になりますね。ちなみに体重はオスが200g、メスが160gと本当に小さいです。

YouTubeなどで、野生のオコジョと出会った動画などを見てみると、その小ささと機敏さに驚きます。

写真で見ると想像しにくいのですが、「小さく、すばしこい」動きをするのもオコジョの特徴です。

エゾオコジョ

次に「エゾオコジョ」ですが、オスの体長が24センチくらい、メスの体長が22センチくらいと、「ホンドオコジョ」に比べるとやや大きいのが特徴です。

ただ、フェレットの平均体長が30センチ台であることと比べると、フェレットに比べると小さいことが分かります。

体長については、フェレットの方がオコジョに比べて大きいことが分かりましたが、体格についてはオコジョの方が「後脚」がやや長く、

この後ろ足を使ったジャンプ力があるのが特徴です。フェレットもジャンプはできますが、オコジョほどの高さは出ません。

毛の色・夏毛と冬毛について

フェレットは季節の変わり目に換毛しますが、毛色は変わりません。一年中茶色の子は茶色、白い子は白です。

毛色は変わりませんが夏はサラッとした質感の毛になり、冬は細かく密集したようなふわっとした質感になります。

オコジョの毛色は、換毛によって夏期は茶色、冬期は白色と変化をします。爽やかな緑の中で、茶色い毛色のオコジョと、

雪の中から顔を出している真っ白なオコジョは、同一種なのです。寒い地域に生息しているオコジョは、冬の身を守るのに白い色は補色になるのですね。

性格の違い

フェレットの性格は様々ありますが、基本的には人間によく懐き、無防備にゴロンゴロンと転がってお腹を見せる事もある位、陽気で平和的な性格です。

また、寝起きが悪く、目覚めてから活動的になるまで時間がかかります。目覚めてからゴロンゴロン転がってはあくびを繰り返し、

起きるのか二度寝をするのか分からないくらい、悠長に目覚めます。安全な生息環境が遺伝子レベルで定着しているような気がします。

自然界にいたらあっという間に敵に見つかってしまう事、間違いなしです。

一方オコジョは気性が荒くてすばしこく、ペットには不向きです。可愛らしいオコジョに運良く出会えたとしても、一瞬の出来事です。

自然界に暮らしていると、天敵から身を守る危機管理能力が優れてくるものですね。フェレットとは比べものになりません。

まとめ

一見そっくりなフェレットとオコジョですが、生息環境や性格、体格や毛色など様々な違いがあることがお分かりいただけたかと思います。

これからフェレットとオコジョを見かける機会があったら、是非お友達に教えてあげてくださいね。