ここ近年では、人気のペットとしてうさぎと暮らす方が急増していると思います。
うさぎと聞くと一昔前までは好きな食べ物は「ニンジン」と思いつくでしょうが、実際は、うさぎには意外と好物のものが多種多様であることに気づきます。
また、うさぎの主食として、大まかには「牧草とペレット」が挙げられますがそれだけですと栄養面の心配もあります。
ペットとしてのうさぎは、種類も大きさも年齢によっても好物や食べさせていいものが変わってきます。
今回は、うさぎさん達の食生活が充実するように好物のフードをご紹介しましょう。
“牧草”はうさぎの必須食!
うさぎは、一生歯が伸び続ける「常生歯」という特徴を持つ動物です。切歯(門歯)は、1週間で約2mm前後伸びるとされています。
野生のうさぎ達は、繊維質が豊富な野草や樹の皮を摂食することで、自分たちの歯が伸びてきても、高繊維の食物を歯で摩滅させて伸び過ぎを予防できているのです。
可愛いうさぎの歯の健康のためにも、牧草類はたくさん与えたほうが良いとされてますし、主食ですから好きなだけ食べてもらいましょう!
では、うさぎが好物とする牧草にはどんなものがあるでしょうか?
アルファルファ(マメ科)
一口に「牧草」といっても、うさぎの年齢によって与える種類が変わってきます。アルファルファの牧草は、タンパク質が豊富ですし、嗜好性も高いのでうさぎは大好きです。
6ヶ月までの成長期のうさぎに与えるのは好ましいと思います。
ただしカルシウムも豊富なため、成長期を過ぎたうさぎには膀胱結石症になるリスクもありますので、6ヶ月を過ぎたうさぎさんには次に挙げる種類の牧草をおすすめします。
チモシー(イネ科)
ペットショップなどでうさぎのコーナーにいくと、先ずこの【チモシー】という種類の牧草が目に入ってくるはずです。
イネ科の多年草で、うさぎ用には一番刈り~三番刈りまでの種別が販売されています。「一番刈り」は栄養価が一番高いのですが、牧草自体が硬いという特徴があります。
「三番刈り」は「一番刈り」ほどの栄養はありませんが、牧草が柔らかく、うさぎ達にとっても食べやすいというメリットがあります。
「二番刈り」はこの中間の特徴があり、硬さと栄養面でウサギには適しているとされてます。
成長期(6ヶ月)から1歳になるまでの間は、先程のアルファルファ系の牧草とチモシーを半分ずつくらいの割合で混ぜたものを与えるのがおすすめです。
1歳を過ぎたら、チモシーに切り替えましょう。
オーチャードグラス(イネ科)
チモシーよりも柔らかく甘みがある特徴があります。繊維質も豊富で成長期後のうさぎに適しています。
オーツヘイ(イネ科)
糖質が高いので嗜好性に富んだ牧草です。まだ青い状態の、えん麦を乾燥させたもので、種の部分に糖質が固まっています。
与えすぎるとうさぎの肥満リスクが高まるので、チモシーなどをメインにあくまでも補助的に与えましょう。
我が家のうさぎを観察していると、時々今まで好んで食べていた牧草に飽きてしまって、いつもみたいな食いつきが見られなかった場合、牧草の種類を変えてみたりします。
うさぎはこのように、気まぐれで時々好物が変わる性質もありますので、ご家庭では数種類の牧草を用意しておくとよいでしょう。
たくさんあるペレット中から何がおすすめ?人気のペレット4選!
牧草の次にうさぎが好むものはペレットでしょう。あくまでもサブの主食として、与えると喜ぶケースが多いようです。
ウサギの体重の3~5%、多くても10%以内の分量を目安に与えましょう。
バニーセレクション ネザーランドドワーフ専用1.3kg
チモシーを主成分として、ハーブ(カモミール、ローズマリー)と高濃度乳酸菌(EC12 株)も配合されていて、1歳以上のうさぎの健康を考えた大人気のペレットです。
SANKO ラビットプラス ダイエットメンテナンス1kg
チモシーを主成分として、タンポポ・オオバコ、ポリフェノールを配合した成長期~シニアまで幅広く愛用されているペレットです。
バニーセレクション ヘアボールコントロール500g
野草(桑の葉・オオバコ・タンポポ)の粉末に安全な油脂を適量含み、消化官内の抵抗を少なくし、飲み込んでしまった毛のスムーズな排泄をサポートする補助フードです。
ペレットをこれに変えたら、うさぎさんの腸内環境が整って、糞の大きさも安定してきた、と評価が高いペレットです。
SANKO ラビットプラス シニアサポート800g
7歳以上の高齢うさぎのためのペレット。関節や骨格を維持するために考えられたフードです。
加齢のせいで代謝が落ち、食糞がうまくできない場合の栄養を補うため、うさぎの盲腸糞に含まれるビタミンB12を強化配合されています。
どんな野菜が好物?
“うさぎはニンジンをあげると喜ぶ!”勿論、そういううさぎさんも多いです。ところが、うさぎ達って結構、グルメなんですよ。
我が家の歴代のうさぎ達は、ニンジンを好む子もいましたし、全然興味を示さない子もいました。
実際にうさぎが好物としている野菜は以下のように挙げられます。
野草類
元々は草原で野草を主食としていたうさぎは、次のような野趣あふれる味わいの野草が好物です。
・タンポポの葉
・ナズナ
・ハコベ
・クローバー
・ノコギリソウ
お庭があればそこで咲いているタンポポの葉などを、うさぎに与えてみると喜んでお口をモグモグ動かして食べてくれます。
でも、必ず水洗いして水切りをしてからうさぎに与えましょう。
生野菜
私たち人間も「1日350gの野菜を摂りましょう」と健康番組などで推奨されてますよね。うさぎも生野菜が大好物です。
しかもグルメなので、新鮮な野菜を好みます。しかし、すごく喜ぶからといってあげ過ぎは禁物です。具体的にどんな生野菜が好物でしょうか?
・チンゲンサイ
・ブロッコリー
・小松菜
・大根の葉
・サラダ菜
・ニンジン
ただし、牧草の項でご説明したように、尿路結石症のリスクを避けるためにもカルシウムが多めの野菜、チンゲンサイ、小松菜は分量を控えめにしましょう。
おやつとしての果物
本来、野生のうさぎには果物類を摂取する習慣はないようですが、ペットのうさぎ達は果物が大好きです!
あくまでも“おやつ”なので、量を加減して与えなければなりませんが、以下の果物には、うさぎ達の健康面でもメリットになるものもあります。
酵素系の果物
・パイナップル
・パパイヤ
うさぎの健康面で歯の伸び過ぎに注意することの他にも、胃腸の状態を気をつけなくてはなりません。
パイナップルや、パパイヤには腸内を整える酵素が成分としてあるので、時々与えてみるといいでしょう。甘みがあるのでうさぎも大好きです。
その他の果物
・リンゴ
・イチゴ
・バナナ
2~3日に一度くらいの割合で、人間の一口大くらいの大きさが好ましいです。
うさぎにも個体差があり、以上の3つが全員好きかというと、「うちのうさぎはバナナは飛びつくけど、リンゴは全然見向きもしない」などと好みが分かれるようです。
いずれにせよ、ご褒美として与える程度にしましょう。
ドライフルーツも大好物!
うさぎの胃腸は高繊維の食物に対応した性質があるため、実は、生野菜や果物は水分が多すぎて、下痢を起こすうさぎもいます。
おやつとして、うさぎが好物でかつお腹にも刺激が少ないフードはドライフルーツ系がおすすめです。
スドー フルーツ王国3 Lパック
乾燥マンゴー、乾燥パパイヤ、乾燥パイナップルの3種のドライフルーツがうさぎのお口に食べやすいサイズで、小袋に入っています。
ビタミンが豊富で、酵素の力でお腹に溜まった毛玉を分解して、排出をサポートすることができます。
ジェックス Fruits Bar パイン&バナナ
パイン、バナナ、グルコース、マルトースが原材料となっています。
ビタミンC、E ミネラルなどの栄養素が含まれていますし、砂糖や保存料、着色料を使っていないので安心して、うさぎに与えることができます。
マペット健康野菜 無添加青パパイヤ
主成分である青パパイヤにはビタミンCのほかにパパインと呼ばれる、タンパク質分解酵素や、ポリフェノールが含まれており、健康補助フードとしておすすめです。
うさぎはとってもグルメ
うさぎをあまり知らない人には「うさぎってこんなに好物があるんだ!」と驚いたことと思います。
うさぎは、過長歯や胃腸関連の注意喚起を怠ると、生命の危険が伴う性質もあります。
毎日の食事管理に気をつけて、時にはご褒美として、うさぎが喜ぶ補助フードを与えたりすれば、ウサギと暮らす楽しさに幅がでてきますよ!
好きなものを食べてるウサギの顔を見ていると、家族として本当に幸福感に満たされること、まちがいなし!です。