最近、ペットの中でも注目されている小動物フェレット。
一人暮らしやマンション暮らし、日中忙しい方であっても飼いやすいと話題になっています。
でも、フェレットの生態については、まだあまり知られていないようです。そもそも、フェレットとはどういう動物で、一緒に暮らしたところでなつくのでしょうか。
フェレットのなつく方法や注意点など、私自身がフェレットと一緒に暮らして分かった事を、経験談を交えてお話ししたいと思います。
フェレットってどんな動物?
フェレットとは、野生の「ヨーロッパケナガイタチ」を家畜として改良したもので、今から2000年以上も前から人間と共存していました。
ネズミ退治やウサギ狩りのために飼育されていたようです。
また、ヨーロッパでは古くから貴族にも大変好まれていたようで、レオナルド・ダヴィンチの絵画でも、フェレットと解説されている白いイタチが描かれています。
(フェレットはじっとしていないので、カメラのない時代にこの構図を描くのは大変だったのではないかと思います!)また、様々な欧米の映画にもペットとして登場しています。
日本ではまだ珍しいペットですが、欧米では旧知の相棒のようです。美しい被毛を持ち、可愛らしい顔立ちのフェレットは、昔から人の心を魅了してきたのでしょう。
現在ペットをして飼われているフェレットのほとんどは、臭腺を取り除く手術がされていて、ますます人間と暮らしやすくなっています。
起きている時間にたくさん遊ぶとなつく
フェレットは、もともとは夜行性のようですが、人間と暮らしていると生活のリズムが合ってくるようです。
そのため、朝や日中も遊ぶことができます。フェレットは、1日に約20時間も眠ります。
そのため、日中忙しい方でも、外出中のほとんどの時間フェレットは寝ており、「遊んであげる時間がない」なんて心配をせずに済みます。
フェレットは昼夜関わらず、起きた時が活動時間です。短期集中型で、起きている間は目いっぱい遊びます。
フェレットをなつかせるためには、仕事から帰ってきたら目いっぱい遊んであげましょう。フェレットの運動にもなりますし、なにより人間が癒されます。
なつかせ方としては、1日最低1時間はケージから出してあげて、一緒に遊んであげましょう。
一緒に過ごす時間が長くなれば、どんどんなついてきます。ケージから出す時は、危ない場所に行かないかよく見守り、絶対に踏んだり蹴ったりしないように気を付けてください。
また、思いがけず扉の近くにいることもありますので、ドアを開閉する時は必ずフェレットがいないか注意するようにしてください。
フェレットは愛情を注ぐとなつく
フェレットは、しっかりと愛情を注いであげれば確実になつきます。
名前を呼ぶとこちらへ来てくれますし(気分が乗らない時は来てくれません)、手や足にじゃれて遊ぶプロレスごっこのような遊びが大好きです。
また、おやつのおねだりの時は足元にゴロンと転がって甘える仕草をする事もあります。
これらは我が家のフェレットの事なので、性格によって様々だと思いますが、人が喜ぶことを覚えてくれるようです。
「このポーズ、大好き!可愛い!もっと見たい!」と思ったら、沢山褒めてご褒美のおやつをあげましょう。
きっとまたリクエストに応えてくれます。
我が家で実践しているなつかせる方法
フェレットはネコ科イタチ目に属しており、よく「ネコっぽい性格だなぁ」と思うことがあります。
いつでもウェルカムなワンちゃんタイプではなく、気分屋のネコちゃんタイプに近いです。
フェレットのなつかせ方のポイントは、(ネコちゃんと同じように)フェレットの気分が乗っている時に沢山遊んであげる事です。
逆に、こちらが遊びたくてもフェレットが乗ってこないようであれば、決してしつこくしてはいけません。
なつかせる方法としては、
・ごはんやおやつ等の嬉しいタイミングで名前を呼ぶ
・とにかく遊ぶ
・快適な遊び場・基地を作ってあげる
事です。
動物も人間と同じで、「この人といる時間は楽しいな」と思ってくれれば、心を開いてなついてくれます。根気強く喜ぶことを続けてあげると、どんどん仲良くなれます。
また、名前を呼ぶと「何?」という顔で振り向いてくれるようになります。
きょとんとした顔で見つめられると、たまらなく可愛いものです。ところで、この3つ目のポイントの「基地」とは一体どういうことでしょうか。
フェレットと一緒に暮らすと、ほぼ100%この存在を知ることになると思います。
「基地」とは、フェレットが作る「お気に入りの場所」で、自分が気に入ったおもちゃなどを隠して楽しむ場所です。
我が家のフェレットは、引き出しの中や食器棚の下の空間、テレビの後ろなど様々な「お気に入り」の場所があります。
それらの場所には、自分で獲得した「ねずみのおもちゃ」や「鈴」など、とっておきの宝物が隠されています。そして、基地に入ると嬉しそうに宝物で遊んでいます。
フェレットは放し飼いが可能ですので、安全を確保しながら色々な冒険をさせてあげてください。彼らにとって、人間の家は楽しい宝の山のようなものです。
十分にエンジョイさせてあげる事が、なつかせ方のポイントです。
注意点は?
注意点としては、フェレットは足場さえあればどんどん上に登っていってしまいますので、
棚の置物などには近づかないように注意する必要があります。
我が家は、短時間だからと放して外出した時に、フェレットが本棚に上がってしまい、全ての本が床に落とされていたという事態がありました。
また、ソファを伝って出窓に上り、陶器の置物を倒していたことがありました。
フェレットに悪気はありませんので、叱ることはできませんが、なるべく防いでおけばよかったと反省したものです。
また、電気コード類なども噛んだりしないか、しっかりと観察してくだい。特に飼い始めは十分に時間をかけて、フェレットの生態と性格を観察する必要があります。
放し飼いで見守りができない時は、快適に整えたケージに入れてあげましょう。
フェレットの性格はとてもポジティブ。不本意なタイミングでケージに入れられても、1分くらいで「まあいっか」と気持ちを切り替えます。
まとめ
フェレットのように、まだあまり生態が知られていない動物がなつくのは、最高に幸せなものです。
私が椅子に座っていると、ひざに登ってきては「おねだり」をして、眠くなると顔をうずめて眠ってしまいます。
フェレットが密着して眠る時に、ふわりと体温があがってくると、こちらまで眠くなってしまい、ウトウトと幸せな気持ちに浸れます。
フェレットがすっかりなついて、リラックスしてゴロンゴロンする姿にはたまらなく癒されます。フェレットがなつくと、生活がとても潤って自然と笑顔が増えてきます。
仕事が忙しく、イライラとしていても、フェレットと過ごす時間だけは「聖域」のような素敵な時間です。フェレットがなつく幸せを、多くの人に実感してもらいたいと思っています。